あのときのポップコーン

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本読んだ『アイドル、やめました。』

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読書感想文です。

内容に触れていますので、まっさらな状態で読みたい人はスキップ。

 

アイドル、やめました。 AKB48のセカンドキャリア

アイドル、やめました。 AKB48のセカンドキャリア

  • 作者:大木 亜希子
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2019/05/23
  • メディア: 単行本
 

AKB48グループを卒業しセカンドキャリアに挑む元アイドルたちを、
自らもSDN48から会社員を経てライターとなった大木亜希子が追跡取材するノンフィクション企画。
10代から20代にかけて一般社会を離れアイドルとして生きてきた彼女たちが、卒業後に歩み始めた“第二の人生"。
「元アイドル」という肩書きが残った彼女たちは今どこでどのような人生を歩んでいるのか。
現役時代の葛藤、転機、そして現在までの喜怒哀楽に踏み込みます。
 

Amazonの商品説明より引用。

 

……。

感想、まとめるのが難しい。

この本は、頑張ったけど挫折した人、夢叶わなかった人に向けた本…なんだろうな。中身はノンフィクションですけども。

 

元アイドル、根性がすさまじいよ。

当然だけど、まずAKB系列のグループに入るには歌ったり踊ったり、素質を感じるようなものがないと入れない。門はとても狭い。そこまで来るのに、努力を積み重ねたメンバーもいれば、なんとなく入れてしまったメンバーもいる。

ただ、入ってからもレッスンや仕事で大変だし、努力をしても報われないこともある。ほかの子よりかわいいはずなのに、人気がないとか、ガラガラの握手列を見たりとか。

そういうものに耐えて、ステージにやっと立てる。ステージに立てても後ろのほうにいたり。

なんか生理が止まったとか、睡眠時間がほとんどなかったとか、学校に行きたくてもなかなか行けずに留年しかけたとかいう話も書いてある。それがたとえ自分で選んだアイドル道だとしても厳しすぎる。強メンタルか……!?

それでも、トップアイドルになれなかった。センターになれなかった。ステージで歌わせてもらえなかった。つまり、夢やぶれてしまった。でもそれって指をさして笑えるのかな?もっと頑張ればよかったのにとか、残酷なこと言えるか?だってみんな頑張ってた。

この子たちのように、努力しても報われない、チャンスをつかめないということはみんな経験あると思う。そのときの自分の心境とつい重ねてしまった。

それでも悲観的にならずにセカンドキャリアを歩いていくアイドル達は誰もが前を向いていた。

 

何かを夢中になってやっていると、いろんなことに気が付けるんだよね。

これは楽しい、これは楽しくないとか。本当は自分はこういうことが好きなのかな?とか。

アイドルちゃんたちだと「踊るのも好きだけど、誰かを支えるほうがもっと好き」だとか。「アイドルの傍ら、声優の学校に行ってみたら、自分のライバルは声優学校の子たちだった」とか。

そうして、新しい夢を持ったり、元からあった夢を発掘してセカンドキャリアを歩いていった。

アイドルとは関係ない職業に就いた元アイドルがほとんどだけども、アイドル時代に気が付いた根性や、考え方を生かした者もいる。元アイドルという肩書を外した者もいる。でも、そしてみんな、生き生きと輝いて生きている。まぶしい~。その姿は、元アイドルでなくても、一人の人間、女性として尊いんじゃないかな。

 

ていうかなんでこの本読もうかと思ったかというと、アイドル系の創作に生かしたかったというゲスな思いがあったからなんですけどまた””人生””の輝きを見て、己の浅さに驚いてしまったので反省します。創作ネタ以外にも得るものが非常に多い本でした。ありがとうございました。

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